横溝正史と謎解き映画の快楽 @神保町シアター

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三月末に神保町へ行ったのは、これがお目当てだったのです。神保町シアターにて、『Wの悲劇』観賞*1

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『Wの悲劇』、神保町シアターで上映されると知った翌日、仕事の休み希望を出しました。そのくらい観たかった映画でした(DVDを借りようと思っているうちにTSUTAYAから姿を消してしまったのです…)。
劇場公開されたのは私が小学生のとき。当時「私、おじい様を殺してしまった!」や「顔をぶたないで!私女優なんだから!」という薬師丸ひろ子の台詞が流行り、子ども達は真似していました(笑)。数年後、TV放映されたときに観たのでストーリーを知っているつもりでいたけれど、今回観て、いかに忘れていたか実感。でも、その分新鮮な気持ちで楽しめました。
何より当時は大人だと思っていたひろ子ちゃんが初々しい!声も可愛い!既に角川の人気女優だった筈なのに、まだ芽の出ない劇団研究員という役がぴったり!(チャーミングだけどあか抜けない…)
そんなひろ子ちゃんにあんなことやこんなことがあって、はじめて役がついて舞台に立つのですが、カーテンコールで割れんばかりの拍手に包まれ、ステージの上から感極まった表情で観客を見渡し、幕が降りた瞬間その場に崩れる場面はまさしく女優誕生の瞬間に立ちあったようで胸が震えました。
しかし何といっても凄まじいのは三田佳子!美し過ぎて震えました。大女優役なのですが、すごいオーラです。「女優女優女優!勝つか負けるか、判った!?」という名台詞もあり、昔観たときどうして私はこれを覚えていなかったのかしら、子どもだったんだわ…と思いました。ひろ子ちゃんより三田様にすっかり夢中になってしまいました。

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初登場シーン。画面が輝いた感じ!*2

その他、演出家役の蜷川さんが若いし(役者に台本を投げつけるシーンあり)、梨元さんや福岡翼、懐かしのレポーター達が沢山出てくるのも楽しかった。三田村邦彦はひろ子ちゃんの初体験の相手で人気俳優役なのだけど、この人ってプレイボーイ(死語)が似合うのねー。高木美保に真相を知らせたのは三田村邦彦に違いない(ひろ子ちゃんに役を奪われ傷心の新人女優を慰めるという口実で手を出したに決まっている…!)。世良公則が26歳というのに軽くショック受けたり、主題歌『Woman』は最高だと聞き惚れたり、楽しく観賞しました。観に行けて良かった!

*1:本当は美輪様の『黒蜥蜴』も観る気まんまんで仕事の休みをとったのだけど、急遽アクシデント発生で行けず…。そんなもんですよね~

*2:というか、このときの三田様は43歳ですって…!今どきのアラフォーにはないゴージャス感。